導入事例 CASE STUDY

ユーザーの“かゆいところに手が届く”信頼できる会計システム

経理部 部長代理<br />
菅野 徳昭氏
経理部 部長代理
菅野 徳昭氏

※役職等の掲載情報は発行当時のものです。

三菱商事のグループ会社であるMCシッピングは親会社が保有・管理するSPC(特別目的会社)の船主代行事業をその中核事業としている。「TRANSAccount」は“かゆいところに手が届く” システムとして同社の業務フローの一部として根付いている。導入経緯などについて同社経理部部長代理の菅野徳昭氏にうかがった。
  • 導入のきっかけ・課題

    マルチカレンシーが大きな決め手、先行導入していた姉妹会社が安定運用していたことも後押しになりました。

  • 導入後の効果

    IFRS(国際会計基準)にも対応、より内部統制が効いたシステムになりました。

マルチカレンシーが大きな決め手、先行導入していた姉妹会社が安定運用していたことも後押し

―導入のきっかけからお願いします。

菅野 それまで三菱商事の子会社向けの会計システムを使っていました。しかしOS(オペレーティングシステム)であるWindows XPの保守メンテナンス切れに伴って、新たな会計システムの導入が必要でした。2012年4月ごろから検討を始め、同年11月に「TRANS-Account」の導入を決めました。翌13年の約1年間をかけて準備し、14年1月1日から稼働を開始しました。

―「TRANS-Account」に決めた理由は何ですか。

菅野 何より船舶部門に特化した会計システムであった点、マルチカレンシーで複数の外貨に対応できるところが大きな決め手でした。また三菱商事グループで弊社とは姉妹会社にあたるダイヤモンドスターシッピング(シンガポー ル)が先行して導入しており、問題なく使えていたことも選定を後押しすることになりました。

―「TRANS-Account」の導入に当たって大変だった点などはありましたか。

菅野 準備期間が限られていた中で、会社の中で誰もが携われるシステムにする点で担当者としては非常に気を使いました。従前の経理システムでは、データの入力から支払の実行まですべてを経理担当者が行いました。しかし「TRANS-Account」ではベースとなるデータの入力作業を経理以外の社員が行います。馴染みがないソフトを社員各自が取り扱うためのトレーニングも必要であり、他部門を巻き込みつつ進めていかなければなりませんでした。 実質的には約1年弱で、要件定義から社員向けのトレーニング、そして稼働まで至りました。エイ・アイ・エスの担当者の方とも非常に密度の濃い時間を過ごしましたね。従前のシステムとも近づけるためにカスタマイズも重ねています。

IFRS(国際会計基準)にも対応

―導入によって何が変わりましたか。

菅野 従前のシステムでは新造船にかかる固定資産や借入金の取り扱いといったものに対応したモジュール(機能群)がなく、すべて表計算ソフト(エクセル)で管理していました。しかし「TRANS-Account」にはそうした機能がすでにあり、事務作業の負担が減ったと思います。またIFRS(イファース:国際会計基準)にも対応できており、日本の会計基準とIFRS基準の両方に則った数字をまとめることができました。IFRSへの対応などをエクセルでやっていたら相当に大変だったと思います。

より内部統制が効いたシステムに

―他にありますか。

菅野 内部統制強化への対応にも貢献してくれています。導入前のように、データ入力から支払実行までを経理担当者ですべてできる環境は、効率的な側面がある一方で、一部の人間の裁量による不正処理を許してしまうリスクもまた存在します。しかし「TRANS-Account」の導入によって、人為的なミスも含め、誤った行為をシステムによって防ぐ効果も併せ持つことができました。要は、ユーザーがシステムや数字を容易に変更できないように設定でき、入力者や部門などによって権限を制限できます。仮にシステムを変更したい場合は変更申請書をつくり、エイ・アイ・エスに管理してもらう仕組みもできました。われわれが直接管理する手間も削減されたと思います。当社では、業務フローが一度固まると、それを文書化(マニュアル化)して業務を進めます。定期的に内部監査が入り、その手順通り行われているかどうかがチェックされます。そういう仕組みが社内にできているので、より内部統制が効いたシステムに仕上がっていると言えるでしょう。

―保守の対応状況はいかがですか。また要望などありましたらお願いします。

菅野 保守の面では導入時に開発に携わった方が対応してくれています。われわれのシステムを理解してくれているので、話が通じやすく、緊急時も含め迅速に対応いただいています。また、「課題確認会」をエイ・アイ・エスさん とともに定期的に開催しています。以前は毎月開催していましたが、いまは四半期に一度のペースです。課題一覧をつくってもらい、それに基づいて現在の進捗状況を示してもらいます。かなり細やかな対応で、非常に助かっています。課題については、欲を言えば、帳票機能の改善でしょうか。データはすべてエクセルに落として加工できますが、そのプロセスを経ずにこちらの見たい条件でダイレクトに帳票を見ることできればいいですね。当社では導入から3年間、カスタマイズも重ね、かなり使い勝手が良くなりました。パッケージソフトでありながら、柔軟性は高い。“かゆいところに手が届く”と言いますか、ユーザーフレンドリーで信頼できるシステムだと思います。

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